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Bird

  • 鳥

1/20 2024

仲間とくらすエナガってどんな鳥?

林があれば市街地の木でも見られるかわいらしい小鳥、エナガ。
北海道にすむ亜種シマエナガも大人気ですが、エナガはそもそもどんな鳥なのでしょうか?
写真絵本『いつも仲間といっしょ エナガのくらし』から、エナガの基礎知識をご紹介します。
(写真:江口欣照、文・イラスト:東郷 なりさ)

Q1 エナガってどんな鳥?

よく見ると、白いお団子に長い尾がついたような鳥です。
この尾をひしゃくの長い柄に見立ててエナガ(柄長)という名前がつけられました。

Q2 エナガはどこにいるの?
 
エナガは沖縄をのぞく日本全国の林で見られます。日本にいるエナガは、4つの亜種に分けられます。見た目で見分けがつくのは、北海道にいるシマエナガだけです。シマエナガは目の周りが真っ白で、ばつぐんのかわいさです。

左:エナガ(幼鳥)、右:シマエナガ(幼鳥)。幼鳥はエナガもシマエナガも同じ顔をしています。

Q3 エナガは日本でいちばん小さい鳥?
 
鳥の全長はくちばしの先から尾羽の先までの長さを測ります。エナガは14㎝。
日本でいちばん小さい鳥とされるキクイタダキは 10㎝ですが、エナガの尾羽は約7㎝もあるので、体自体はほとんど同じ大きさといえます。体重は、キクイタダキは5〜6g、エナガは7gほどです。

キクイタダキ

Q4 エナガはどれくらい生きるの? 天敵は?
 
きちんと確認された長生きの記録は、国内では5歳、世界では8歳です。天敵はハシブトガラス、タカの仲間、モズなど、鳥を食べる鳥です。
 
Q5 エナガはなぜ、いつも仲間といっしょなの?
 
エナガは体がとても小さいため、夜に気温が下がると、すぐに体温を奪われてしまいます。群れでくらし、仲間同士くっついてねぐらをとることで、夜を乗り切っていると考えられています。また、いっしょに行動することで、えさのある場所や天敵をみんなでさがし、教えあうことができます。
 
Q6 エナガはどんな鳴き声?
 
エナガは林の上のほうをどんどん動いていくので、なかなか姿をとらえにくい鳥ですが、鳴き声を知っていると見つけやすくなります。群れでくらすにあたり、移動するとき、食べ物を見つけたり危険に気づいたときなど、いつもおたがいに声をかけあっています。

エナガのくらしを知るならこの本!

いつも仲間といっしょ エナガのくらし

エナガはいつも仲間といっしょに群れでくらしています。ひとりでは生きていけません。
エナガどうしで群れをつくるのはもちろん、季節によってはほかの鳥と群れになることもあります。それはなぜでしょう。 本書は身近な小鳥、エナガの一年のくらしを、かわいらしい写真満載で紹介した写真絵本。巻末のQ&A には、北海道にすんでいて大人気のシマエナガも登場します。

東郷なりさ 作 / 江口欣照 写真 / B5判 / 48ページ
ISBN 978-4-8299-9021-6
2024年10月11日発売
定価2,200円(本体2,000円+10%税)
文一総合出版
 
各種書店でお取り寄せできます!
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Author Profile

東郷 なりさ(とうごう なりさ)

東京農工大学地域生態システム学科を卒業後、イギリスのケンブリッジ・スクール・オブ・アートで絵本や児童書の挿絵を学ぶ。2019年ボローニャ国際絵本原画展入選。著書(絵本)に『じょやのかね』、『さくらがさくと』、『あかちゃんの おさんぽえほん みぢかないきもの全3冊』(すべて福音館書店)、『はばたけ!バンのおにいちゃん』(出版ワークス)など、挿絵に『Magnificent Birds』(英 WalkerStudio)がある。

Author Profile

江口 欣照(えぐち よしてる)

1962年東京都生まれ、東京都府中市在住。自然写真家。公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員。野鳥・動物・昆虫などを撮影し、教材、広告、カレンダーなどに発表している。個展「野鳥たちの四季」富士フォトサロン(1998年)、「南の島の野鳥たち」ミノルタフォトスペース新宿・大阪(2002年)など開催。著書に『野鳥たちの四季』、『四季彩鳥』(新風舎)、『ヤンバルクイナ』(小学館)が、共著書に『日本の野鳥図鑑』(ナツメ社)がある。

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