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7/20 2018

あるある昆虫相談室 おしえて!虫のおじさん

第3回 セミの羽化をみてみたい!

ここは昆虫館に勤める学芸員が、年間に何百件と受ける虫の質問のうち「よくある質問と答え」を紹介する連載シリーズの1ページです。
第3回はセミの羽化の観察のしかたについて紹介します。夏の夜の神秘体験に出かけてみましょう!
 
 
 
【セミの羽化観察のポイント】
●観察時期はセミぬけがらが目立ちはじめた頃
●観察時間は日没直前くらいから深夜にかけて
●こどもはかならず大人と一緒に観察する
●あらかじめぬけがらがたくさんみつかる場所を探しておく
●羽化中のセミにはさわらない
●周囲の住民に迷惑をかけないよう注意する
●懐中電灯、飲みもの、虫よけ(体質にあったもの)、カメラ(スマートフォンなどでも可)を用意しておくとよい
 
セミの羽化観察の最適期は「セミぬけがらが目立ちはじめた頃」です。地方によってセミの種構成や羽化する時期がことなるので、これを目安に羽化観察に出かけてみましょう。
 
たとえば、筆者の住む関西地方の平地でクマゼミやアブラゼミの羽化を観察するなら7月中旬から8月初旬くらいが最適期です。ぬけがらがたくさん見つかるような場所がよいでしょう。日の沈むころ、羽化直前の幼虫が地面から出てきて木などに登り始めます。幼虫の動きがとまり、背中が割れると羽化の始まりです。ゆっくりですが、時間の経過とともに変化があります。
 
羽化観察の記録をつけるには、こまめに写真を撮っておくとよいでしょう。あとで写真データを整理しながら撮影時刻を見れば、羽化の時間経過を記録に残せます。懐中電灯やストロボの光の当て方を工夫すると、綺麗な写真を撮ることもできます。
 
羽化観察は時間を忘れて夢中になってしまいます。水分をこまめにとりつつ、虫さされに注意しながらお楽しみください。
 
 
 
▼クマゼミとアブラゼミを例とした羽化観察写真集
(時刻はおおよその目安です)

18:30頃 地面に穴をあけて幼虫が出てくる

19:00頃 幼虫が木にのぼってゆく

19:30頃 幼虫の背中が割れ、羽化が始まる

20:00頃 翅がひろがりはじめる。羽化中のセミはさわらずに見守る

21:00頃 翅がひろがりきる。セミはそのまま朝まで体がかたまるのを待つ

懐中電灯で逆光気味に照らしつつ、スマートフォンで撮影した写真。光の当て方を工夫すると綺麗な写真を撮ることができる

Author Profile

長島 聖大

伊丹市昆虫館に学芸員として勤務。分類学を中心としたカメムシの研究を専門としている。調査に欠かせない道具であるピンセットの研究にも力を注いでいる。5歳の長男と虫採りに行くのがなによりの楽しみ。著書『ポケット図鑑日本の昆虫1400①・②(文一総合出版)』、『日本原色カメムシ図鑑第3巻(全国農村教育協会)』。
Twitter: @calisius

ブログ: ピンセットサロン http://pincetsalon.hatenablog.jp/

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